ロンドン London■ナショナル・ポートレイト・ギャラリー National Portrait Gallery
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軽く食事をとったあと、残りの部屋を時代順にゆっくりまわる。ルネサンスの部屋にはウッチェロ、メムリンク、ファン・デル・ウェイデンなど好きな画家が多い。
ヴァン・ダイクのチャールズ1世やヴィジェ・ルブランの自画像、ベラスケスによるフェリペ4世などはこちらにあった。ポートレイト・ギャラリーとの棲み分けがよくわからない。
デンマーク王女クリスティナの肖像 |
肖像画の中ではホルバイン描くデンマーク王女クリスティナが印象に残る。
最初の夫の喪に服しているとあって飾り気のない格好をしているが、静謐な画面からは高潔な人間性までもが伝わってくるようで、絵画としては、同じ頃に描かれたアン・オブ・クレーヴスの肖像より優れているように思う。
この絵はヘンリー8世への見合い写真として描かれた(ヘンリーはジェーン・シーモアを産褥で失い、次の花嫁を探していた)ものだが、クリスティナがヘンリーと結婚することはなかった。
フアナ女王の孫娘でもあるクリスティナはキャサリン・オブ・アラゴンの姪孫にあたり、彼女自身、妻を次々と取り替えるヘンリーと結婚する意志などさらさらなかったし、クリスティナの後見人的な立場にあったカール5世も政治的思惑から首を縦には振らなかった。
別の部屋には、クリスティナの姉にあたるドロテアの幼少期の肖像画もあった。子供ながら堂々たる面構えが魅力的である。
ある部屋でぼんやりしていたら日本人の女の子に「フロアマップ見せてもらってもいいですか」と声をかけられる。迷ってしまったらしい。ゴッホの向日葵をさし「これだ。これが見たいんです」と言い、場所を確認して去って行った。
ジェーン・グレイの処刑の絵の前に座ってしばし休んだ。思った以上に大きな絵だった。ゴッホのひまわりの周りはすごい人だかり。
絵葉書などを買って外に出るとトラファルガー広場で何かイベントをやっていた。ラッパーがステージに立っていて場を盛り上げている。
レスタースクウェアから地下鉄にのってナイツブリッジへ。ハーヴェイニコルズをひやかずが何も買わずに出た。ハロッズでクリスマスプディングやチョコレートを手に入れる。
サウスケンジントンあたりでごはんを食べようと思うがなかなか良い店がなく、アールズコートへ戻る。地下鉄から降りると、となりのホームからおたけびを上げる団体が出てきてすわ暴動かと思ったが、チェルシーのサポーターたちだったようだ。
ホテルに戻って荷物を置いてから町に出るが、さきほどのサポーターたちでパブはどこも一杯。かろうじて駅近くのBYRONというハンバーガー屋があいていたので入る。クラシックバーガーとフレンチフライ、Old rasccalといいうシードル。ハインツのケチャップがなかなかでなくて苦労していたらお店の女の子が手伝ってくれた。
ハンバーガーは薄味だけれど悪くはなかった。シードルは飲みやすく、ぐびぐび飲んでしまった。
機嫌よくホテルに戻るが、明日は飛行機に15時間乗るのか、と思うと少し気が重くなる。
ロビーの自動販売機で水を買おうとしたら、お金を入れても商品が出てこない。お金も戻ってこない。フロントのモニカさんというお姉さんに相談したところ、どこかに電話をかけはじめた。電話の相手はホテルのマネージャーか誰からしく、イタリア語でなにやら相談している。彼女に任せることにして、とりあえず部屋に引っ込んだ。
数十分後、部屋の戸がノックされ、モニカさんが水とお釣りを届けてくれた。グラッチェ!
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