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サン・マルティン橋

カテドラルの周辺は入り組んだ細い道がアップダウンを繰り返し、迷路のような町を形作っている。なるほど要塞としてはうってつけだろう。
やがて自分の位置を見失った。ガイドブックには「カテドラルの塔を目印にしよう!」と書いてあるけど、あの、塔、見えないんですけど……。
路地から路地へうろうろと彷徨い歩く。強い日差しに照りつけられて背中に汗が滲む。
道の両側には土産物屋が並び、刀や甲冑のレプリカ、ミニチュアの騎士、チェスなどが売られている。ドン・キホーテ&サンチョ・パンサ人形も人気があるらしい。
今年が『ドン・キホーテ』出版400周年だから……というわけでは多分なくて、きっといつ来てもこうなのだろう。父が10年以上前のスペイン旅行で買ってきたのとまったく同じドン・キホーテがまだ売られていたし。

トレド名物マサパンの名店・サント・トメ。
迷った末買うのをやめた。だって誰も食べてくれなさそうだから…。

うろうろしているうちにレイエス・カトリコス通りにさまよい出た。この通りには、トレドの主要な観光スポットが集中している。

■サン・フアン・デ・ロス・レイエス修道院 Monasterio de San Juan de los Reyes


内部撮影不可。
1476年にトロの戦いでポルトガル軍を破ったことを記念して建てられた。
ゴシックとムデハルが混在したイサベル様式。
ちぐはぐなようで意外にしっくりと調和している。特に中庭に面した部分の彫刻は繊細をきわめる。

グラナダを陥落させるまではカトリック両王はここを自分たちの墓所と定めていたそうで、あちこちにカトリック両王を讃えるモチーフが見られる。

この回廊の一階部分は、映画『Juana la loca』のロケ地の一つ。ブルゴス城内という設定で使用されていた。
個人的には、修道院の回廊を宮殿として使うのは無茶では…と思わないでもない。


■サンタ・マリア・ラ・ブランカ教会 Sinagoga de Santa María la Blanca

内部撮影不可。
カトリック両王がレコンキスタを完遂し、ユダヤ人を追放するまでは、トレドはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒が共存する町だった。
ここはもともとはシナゴーグだったところ。
入り口でチケットに穴をあけてくれるのだが、その形がなんとダビデの星型だった。芸の細かさに感動。
内部には馬蹄型のアーチとそれに続く白い柱が立ち並び、簡素だが愛らしい。そして、お香でも薫いているのか、とても良い香りがしていた。

■トランシト教会(セファルディ博物館) Sinagoga del Tránsito(Museo Sefardí)


公式サイト


なぜか無料で入れた。
こちらも元シナゴーグ。ペドロ1世の財務官だったサムエル・ハ・レビによって建てられた。
サンタ・マリア・ラ・ブランカ教会同様、ユダヤ人追放令とともにキリスト教会になったが、現在はユダヤ文化を紹介する博物館として利用されている。

礼拝堂全体にモスクと見紛うようなイスラム調の彫刻が施されている。床の一部には、建築当初の建材が保存されていた。
壁に書かれているのはペドロ1世を讃える聖句だというけれども読めない。



■エル・グレコの家 Casa de El Greco


トランシト教会の目と鼻の先には「エル・グレコの家」がある。
といってもグレコが実際にこの建物に住んでいたわけではない。彼が住んでいた附近で廃墟になっていた建物を改装し、エル・グレコ美術館としてオープンさせたもの。ちょっと紛らわしい。前述のサムエル・ハ・レビの住居だったという説もあるらしい。
そう広くない室内に16世紀の家具や調度品がおかれ、グレコの絵画が展示されている。
同時代の別の画家の作品も飾られているが、彼らと比べるとグレコの異様さが際だつ。一歩間違えるとグロテスクにも転びかねない極端な表現は、17世紀の画家のものとは思えない。

ここにはトレドの遠景を描いた『トレド景観と地図』がある。さきほどソコトレンの中から見たのとほとんど変わらない風景だが、エル・グレコ描くトレドは灰色の雲が陰鬱に立ち籠め、まるで架空の都市のように重苦しくも神秘的だ。

ここも入場無料だった。なぜ?



■サント・トメ教会 Iglesia de Santo Tomé

エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』を所蔵する教会。
『オルガス伯の埋葬』の少年(エル・グレコの息子であるらしい)が「こちらです」と案内しているのに従って入り口へ。


El Entierro del Conde de Orgaz
El Greco, 1588

オルガス伯の埋葬
エル・グレコ

※クリックで拡大します

教会内部に飾られているというので祭壇のそばにあるのかと思ったが、この絵のために別室がしつらえてあるのだった。そこに人がぎゅう詰めになってエル・グレコの絵を仰ぎ見るのである。
他の絵画とくらべて、エル・グレコの気合いが感じられる一品。
オルガス伯の埋葬が行われている地上世界と彼の魂がひきあげられる天上世界は分断されているようで、見る者の視線が自然と上方へ向かうよう構図が計算されているようだ。

サント・トメ教会の礼拝堂には、『オルガス伯』の部屋とは別の入り口から入れる(無料)。うってかわって観光客の姿はほとんどなく、こぢんまりとして居心地の良い空間に好感を持った。きれいな衣服を着せられたマリア像や、頭部に植毛されたキリスト像などがあった。スペイン・リアリズム……なのか?

帰りは歩いて出城(?)することにした。
しかしこの時点でもはや足は棒状態。夕方5時すぎてるのにまだまだ暑いし…。
いったい今日は何歩くらい歩いたのだろう。旅に出る度に「次こそは万歩計を持ってこよう」と誓うのだがいつも忘れてしまう。
バス停にたどり着き、その屋根についている気温表示を見てびっくり。36℃! 暑いはずだ。


ビサグラ新門。上部には双頭の鷲が。


カルロス1世像。


帰りにマドリッドの南バスターミナルで、28日のマドリッド→グラナダのチケットを予約。こちらもContinental Auto社で、片道14,24ユーロ。安い…。

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